2021年4月25日日曜日

K18Yellow Gold & Silver Necklace 2021sp

 

K18YG & Silver Necklace 2021sp

Silverに彫られたモチーフチャームとK18YGのカンを合わせたペンダントです。
チェーンに通す役割のカンは用途のあるパーツであると同時に
BOCCAでは重要なデザインの一部と考えてきました。
そのカンを厚みのある美しい18カラットのイエローゴールドで作り
ジュエリーを身に着ける歓びを追求したシリーズです。

モチーフは二匹の蛇・りんご・クローバー

蛇のデザインは誕生・再生・幸運・神秘などの意味があり
古来よりジュエリーとして愛されてきました。
BOCCAは絡み合う二匹の蛇に「禍福は糾える縄の如し」という意味を込めて
メインのジュエリーモチーフとして使っております。

りんごは知恵の実であり、魅惑の象徴でもあります。
可愛らしくもあり、誘惑する魔力もあり、二つのイメージを持ちながら
それでも愛らしい、としか表現できない永遠のモチーフ。

クローバーは幸福・平和・希望の象徴
クローバーの野原はいつも幸せな気配で満ちています。

この三つのモチーフを鏡面仕上げと燻し仕上げの二種類でご用意しました。




サイズはモチーフ部分が約15mm×11mm、カンを含めて約18mm強となります。
チェーンに、または天然石やレザーのチョーカーに合わせても収まりの良いサイズです。



                     
チャーム1個 ¥27,500


カンがたっぷりした大きさなので、お手持ちのチェーンとも合わせて頂けますし、
またこちらでも三種類のチェーンをご用意しております。



左  ロロチェーン1.5mm 長さ400mm ¥1650
            中  カットロープチェーン1.4mm 長さ400mm ¥2750
右  ロロチェーン2.5mm 長さ400mm ¥3850
               全てイタリア製

今回のご紹介は2021spのデザインです。
ジャストサイズのラピスラズリやマラカイトのチョーカーに合わせる受注会もコロナの動向をみながらご案内していく予定です。

2021年4月より神戸・元町にあるaliさんにてご覧いただけます。


ali
神戸市中央区海岸通4-1-1 宮本ビル3F北
13-20時(緊急事態宣言中は変更あり)
木曜定休
 
Instagram ⇒ ali.antique.kobe











2020年11月9日月曜日

ジュエリーとは何だろう

 先日、ファッションの研究者であり、詩人の小野原教子(おのはら のりこ)さんの講演を拝聴した。

彼女はファッションを記号学の体系に照らし合わせ、ファッションの持つ意味を探る研究者であるのと同時に、創作活動としては美しい現代詩を綴る作家でもある。

新刊「人を着るということ/Mind that Clothes Body」(晃洋書房)では
こころは服を着る身体・・という身体と心と服の関係を読み手に問いかけるキーワード
を提示した。

誰でも(大抵は)服を着る。
そこに精神的な意味や社会的な立場、自分をより優位に見せるために、異性に好まれるために、欠点を隠すために、長所を際立てるために・・など着る意味を探れば際限なく、また身体を温度差や摩擦から護るため、清潔に保つため、という生物として足りない部分を補う機能という大切な役割が与えられている。

一方、ジュエリーはどうだろう。
講演の前日、サウナに入るために銭湯に行った。
家を出る前に、常時着けているブレスレット、指輪4本、ピアスを外した。
全てをひとまとめにして掌に乗せてみるとしっかり重みがある。
そしてこれらを外したとき、身軽になった爽快感があった。
私は果たして、何のためにこれらの金属を身に着けているのだろう?
誰に頼まれた訳でもなく。

もちろん機能的なジュエリーもある。冠婚葬祭の真珠、夜会服には必須とされる燦然と輝くハイジュエリー。しかし、それはごく僅かな場面だ。
服よりももっと機能性や必要度の低いジュエリー。
日本人はあまり重ねて着ける人は少ないけれど、海外ではそれこそ幾重にも重ねている人は沢山いる。
お守りや、先祖から受け継がれた品もモダンジュエリーと同列に身に着けている。
機能というよりも精神的な何かをジュエリーに託している感じは歴史の違いかもしれない。

小野原さんの言葉に戻る。
「詩を着ることは、服を脱ぐこと。私が立ち現れて」

そう、私にとってのジュエリーは「詩」なのかも知れない。
私が美しいと感じる小さなオブジェ。
肌とは遠い金属、石、真珠などの海のカルシウム。
それを身に着ける人間の不思議。
その異質なものを繋ぎ、気持ちよく身に着けるために技術をもってジュエリーを作る。
なんて人間らしい、不思議な行為なんだろう・・と思いながら
秋の深まる色鮮やかな樹々を見上げ、「美しさとは何か」について考えるのである。




11月の彫金教室

 2020年11月の彫金教室は 1日、15日に開講いたします。

コロナ対策として、換気と消毒に気を配りながらレッスンいたします。

見学は随時できますのでご興味のある方はぜひお越しください。

(ご見学の際は、マスクと手指の消毒をお願いいたします。)


2020年7月31日金曜日

8月の彫金教室 ~自分と向き合うジュエリー作り

2020年8月の彫金教室は
2日、23日の両日曜日となります。

コロナ対策として、人数制限をし、換気をして授業しております。
また、マスクの着用と備えております除菌アルコールの使用をお願いしております。

コロナの前と後では、生活習慣や価値観が変わりつつあるのを
実感しております。
私たちは、消費や移動で沢山の豊かな出会いや経験をしてきました。
それは人生の愉しみであり、生きることの励みであることに変わりはない事でしょう。

しかし、果てしない「もっともっと」という気持に憑かれていたような気持ちもあります。

コロナが終息し、行きたい場所に自由に移動でき、沢山の人や風景に触れあうことを願ってやみませんが、今は立ち止まり考える時間に充てたいと思います。

BOCCAのジュエリーは、ファッションとして「消費」するための物ではなく
長い時間をかけ、慈しめるもの、身に着ける人の人生の一部になるもの、を目指して
制作してきました。
このコロナ禍において、その気持ちは一層強く、明確になりました。

また、彫金教室での活動においては、ただ「アクセサリーが欲しい」
というだけではなく、自分の感じる美しいものを探り、身体を使って作り上げる歓びを体験して欲しい、という理念をもって活動してきたことに誇りを持ち、より発展させていきたいと思います。そして、愛着のある唯一無二のものとして 大切にできる作品づくりのお手伝いが出来ればと願っております。



2020年7月3日金曜日

7月・彫金教室の再開のお知らせ。

コロナのため、休講しておりました彫金教室を再開いたしました。
教室は換気、消毒に努め、当面は受講人数を4人までとさせていただいております。
4人を超えた場合は、その週は土日の二回開催とさせて頂きます。

7月は4日(土)5日(日)
   19日(日)

の三回開講を予定しております。

見学も随時できますので、お気軽にご見学ください。
静かに手を動かす時間、自分のイメージが形になっていく喜びを
ぜひご一緒しましょう。

2020年2月28日金曜日

2020年 3月の彫金教室のご案内

春の陽射しに心浮き立つ季節となりました。
今年はコロナウイルスの発生という事態に世界中が不安を抱えることとなりました。
文明が進化しても、私たちは地球という惑星に住む生命体の一つに過ぎず、
ウイルスもまた、様々な形を変えて生き延びようとする生命体です。
私たちは地球の一員として、奢ってはいないか、また人類としてちゃんと共存する
知恵を持ち得ているか、試されているような気がします。

今月はコロナウイルスの拡散を鑑み、本来の開講日である7日を休講とし、
20日に開講する予定です。
また状況が変わりましたら、告知いたしますので
宜しくお願いもうしあげます。

2019年11月29日金曜日

「一粒のクリスマス」BOCCA at porto ponpone hayama 閉会御礼

2019年11月22日~25日まで開催されていました「一粒のクリスマス」無事閉会いたしました。
関東では3年前の銀座展からの2度目となり、再会できたお客様もいらして
大変嬉しく思いました。また、初めてお越しくださったお客様、SNSで応援して下さった方々に心より御礼申し上げます。そして企画して下さったporto ponponeさん、葉山店のスタッフの方々に厚く感謝申し上げます。

初日、二日目は気温が10度に満たない冷たい雨、3日、最終日は晴れ間も覗く天候と最高気温20度という、たった4日の間にクルクル変わる目まぐるしいお天気なのは、いかにも海辺の感じがしました。
このような気候の中、庭にサーフボードが立てかけてある家が多い葉山という町は、気候などに一喜一憂することなく、あたかも波乗りをするかのような自然体で暮らす人々の気配を感じさせ、私の価値観に新たな一片が加えられました。

私が葉山に惹かれて通いだしたのは5年前の夏。
京都発の早朝の新幹線の中から鏡のように光る熱海の海が見えた時、東京行きを下車して新横浜から逗子に向かいました。

どこかで聞いた「一色海岸」という言葉だけを頼りに、見知らぬ街の海沿いを行くバスに揺られているとき、不思議とどこか私の慣れ親しんだ空気と同質のものを感じ、ここは何らかの縁がある土地に違いない・・という直感はそれから5年の月日を経て、西荻窪にあるbottega(アトリエと店舗が一緒になった店)porto ponponeさんへと繋がり、porto ponpone さんがギャラリー付きの二号店を葉山に出店するという流れになっていきます。

波長が合う、という感覚は侮れないと思っています。
BOCCAのSNSのアイコンやtwitterの何気ない呟きも、きっとそこで何かを感じた人が
記憶のどこかでその人のパーソナリティーと共鳴してくださるのでしょう。

新しい事に、手放しでついていけないタイプの私ですが、遠い町の人と好きな感覚で繋がれるこの時代は、やはり素晴らしいと感じます。

BOCCAのジュエリーは、古代からのエッセンスを受け継いだAnticoというシリーズの他、
古文書が入っていたり枝珊瑚があしらわれたり、果実のような色味の南洋真珠を使ったり、抽象形も具象形もあります。

バリエーションはそれぞれですが、共通するのは「洗練された素朴さを纏う普遍的なジュエリー」。素材の味を最大に引き出す素朴なイタリア料理のような味わい、駆け引きやコケットリーのためのジュエリーではなく、自分が心地よいと慈しめるジュエリー・・そんなBOCCAと「どこかの港町に住む人の上質な日常着」をコンセプトとしたporto ponponeさんの洋服づくりは葉山という土地とも相性がよく、心地よい展示となりました。

また、次回へと続く展示となりましたことに感謝申し上げます。